最大のWeb3セキュリティサービス企業であるCertiKは、2026年上半期に実施した『Intel3D:2026年上半期の物理的強要攻撃レポート』を発表した。同レポートによると、2026年上半期に認められた物理的強要攻撃は52件に達し、2025年上半期の39件から33.3%増加したことが示された。これにより発生した金融被害は1億2410万ドルに及び、前年の1050万ドルから大幅に膨らんだ。
レポートは特に家庭侵入の割合が増加していることを指摘しており、2025年上半期の1件から2026年上半期には20件に拡大、全体の約41%を占めるようになった。一方、地域別では52件中39件が欧州で発生し、そのうちフランスでの発生件数は33件にのぼり、全体の63.5%を占めている。注目される事例としては、パリ近郊での家庭侵入により900,000ユーロ相当のビットコインが強制的に移転された事件や、英国のSillytuna事件における2400万ドルの強制送金が挙げられる。これらの事例は、物理的強要がオンチェーンのセキュリティ制御を完全に回避する手段として機能している現状を示している。
これらの調査結果を踏まえ、CertiKは業界向けに具体的な対策ツールを提供している。OpSec Serviceはリスクの高い経営層や機関を対象に、個人情報や組織情報からターゲットのプロファイルを特定。身元や家族構成、居住地、行動パターンなどを網羅し、ギャップ補完のための対策を提示する。同サービスはVARA、DORA、MiCAなどの運用レジリエンス要件にも対応している。また、CertiK Security WorkspaceはWeb2の脅威情報とオンチェーン調査およびAML分析を統合し、機関がDPRK関連やランサムウェア活動などのオフチェーンの兆候とブロックチェーン取引の流れを単一の調査ワークフローで関連付けられるよう支援している。
さらにCertiKは産業横断的な連携強化にも取り組んでいる。2026年にはINTERPOLやEuropolをはじめとした国際的な法執行機関との協力を拡大し、暗号資産悪用犯罪への対抗を約束。2027年12月までにリアルタイムの脅威インテリジェンス提供による規制当局支援、主要な国境を跨ぐ事件に対する無償の法医学的証言を行う上級専門家タスクフォースの設立、ならびにINTERPOLおよび国連薬物犯罪事務所(UNODC)関連機関への年次セキュリティブリーフィング実施をコミットしている。
