イーロン・マスク率いる航空宇宙企業SpaceXは、株式公開価格を1株135ドルに設定し、完全希薄化後の企業価値が約1.8兆ドルに達すると発表しました。株式は金曜日にナスダックで初めて取引される予定です。
米国証券取引委員会(SEC)に木曜日に提出された資料によると、SpaceXは1株135ドルで5億5560万株を売り出し、総額で750億ドルの資金を調達する見込みです。これにより、過去最大規模のIPOとなり、2019年のサウジ・アラムコの300億ドルを大きく上回る記録となります。
イーロン・マスク率いる同社は、航空宇宙および衛星通信事業を展開しており、金曜日のナスダック上場開始をもって一般投資家が初めて株式を購入可能となります。公開価格をもとにSpaceXは完全希薄化後の評価が約1.8兆ドルとなり、市場への大規模な参入となります。
この高額な評価には、昨年同社が打ち上げ事業や政府契約、急成長中のStarlink衛星インターネットサービスを通じて約190億ドルの収益を計上していたことが背景にあります。
さらに注目されるのは、SpaceXが保有するビットコインの額です。同社は3月31日時点で18,712ビットコインを保有しており、現在の市場価格約63,500ドル換算で約12億ドル相当となっています。
公開上場により、これらのビットコイン保有資産も公開市場に登場し、投資家はSpaceXの株式を介して間接的にビットコインにアクセスすることが可能になります。加えて、マスク氏がSpaceXと電気自動車メーカーTesla(ティッカー:TSLA)の統合を模索しているとの報道もあり、Teslaは既に公開企業で最大級のビットコイン保有量を抱え、11,500ビットコイン以上を保有しています。
なお、SpaceXのナスダック上場に合わせて、同社株式のトークン化されたバージョンがSolanaベースのインフラ上でも取引開始される予定です。
このトークンはBackpackが発行し、基礎となるSpaceX株式の所有権を表すものであり、同社のブローカレッジプラットフォームを通じて株式と交換可能です。
この取り組みは、新規上場アメリカ株を取引初日からオンチェーンで提供しようとする注目の事例であり、支持者はこれにより世界中の投資家へのアクセスと流動性の拡大が期待できると述べています。一方で、規制対応やカストディ問題、市場分断の懸念が指摘される声もあります。
SpaceXの上場は、大型テクノロジー株への投資家需要と従来の金融市場とブロックチェーン市場の融合進展を試す重要な試金石となる見込みです。
