連邦銀行規制当局は金曜日、World Liberty Trust Co.に対して条件付きの銀行免許を付与したことを発表した。
米国の連邦銀行認可機関である通貨監督庁(Office of the Comptroller of the Currency、OCC)は、自身のウェブサイトに掲載した文書で、同社がナショナルトラストバンクとして受託者業務およびその他信託関連業務を行うことが可能であるとの予備的条件承認を与えたと示した。
同文書では「この予備的条件承認は、申請書及び同銀行の代表者による表明・約束を含め、OCCが入手した全ての情報を徹底的に評価した結果、付与されたものである」と記されている。一方で最終承認は、追加の開業前要件を満たすまで与えられないことも明記された。
文書によれば、World Liberty Trust CompanyはWorld Liberty FinancialのUSD1ステーブルコイン関連サービスに重点を置く方針だという。「同銀行は、現在USD1の独占的発行者及びカストディであるBitGo Bank & Trust, National Association(BitGo)から役割を引き継ぎ、全国レベルの機関投資家向けに法定通貨担保のUSD1を発行する計画である」とされている。さらに「主にUSD1の顧客やその他機関投資家に対し、受託者としてデジタル資産の保管サービスを提供する見込み」とも述べられている。
World Libertyは今年1月に銀行免許を申請したが、同グループの一部がドナルド・トランプ前大統領の所有であることや、OCCを含む規制機関の監督者にトランプが指名した人物が就いていることから、民主党議員らから反対の声が上がっていた。
5月には上院議員エリザベス・ウォーレン氏が通貨監督官ジョナサン・グールド氏を批判し、資格のない暗号資産銀行に信託銀行免許を認めていると非難した。ウォーレン氏は、こうした銀行が米ドルステーブルコインを発行し、仲介業者を介さずに銀行システムへ直接アクセスしようとしているが、「銀行が備えるべき基本的な安全対策や義務を回避しようとしている」と指摘している。
特にWorld Libertyの申請手続き停止を求めた際、グールド氏は政治的判断を加えず通常どおりのスケジュールで申請を進めると応じていた。
World LibertyとUSD1は、昨年初頭にアブダビの投資ファンドがWorld Liberty Financialの株式を取得したこともあり、大きな注目を集めている。
これらの指摘はOCCの金曜日付文書の公的コメントとしても記載されており、同文書では「OCCの現職スタッフが法的・規制上の要件との適合性を確認するため、申請書を精査した」と明記されている。
なお同文書は、World Liberty Trust Companyが連邦預金保険機構への加入預金機関や銀行持株会社法で定義される「銀行」となる意図はなく、連邦準備制度のマスターアカウントへのアクセスも求めていないことも明らかにしている。
