ビットコイン・トレジャリーおよび資産運用会社のストライブ(Strive/ASST)は、永久優先株式を活用して転換社債の償還を進め、バランスシートの再構築に取り組んでいる。この手法は将来的に同じく転換社債を抱えるストラテジー(Strategy/MSTR)にとってもモデルケースとなる可能性がある。
同社は木曜日、変動利率型のシリーズA永久優先株「SATA」の追加発行価格を1株90ドルに設定した。当初計画されていた1億5,000万ドル規模を上回り、公開発行と私募を組み合わせることで最大225万株のSATA発行に拡大した。
ストライブは今回の純手取金を用いて、同社が保証しているセムラー・サイエンティフィック(Semler Scientific)の2030年満期、年利4.25%の転換社債の返済を進める方針だ。総元本9,000万ドル相当の一部社債権者と交換契約を締結する見込みとしている。
これらの契約に基づき、新たに発行される約93万株のSATAが転換社債と直接交換される予定だ。残余の手取金に加え、既存のキャップド・コール取引解消による潜在的資金や手元資金を活用し、残存するセムラーの転換社債の償還・買い戻し、さらに同社のコインベース・クレジット施設に基づく借入金の返済や追加のビットコイン購入資金に充てる計画を持つ。
ストライブは満期のある固定債務を、期限付きの借り換えやロールオーバーではなく、永久優先株に転換する戦略を採用している。SATAは12.25%の変動配当を伴い、満期や転換条項を持たない。優先株は負債ではなく自己資本と扱われるため、レバレッジ指標の改善や財務の柔軟性向上に寄与する。一方で、社債権者は転換オプションを放棄する代わりに、高利回りで永久かつ流動性の高い商品を受け取り、普通株より優先順位が高い地位を得る。
この方法は、転換社債残高約83億ドルを抱えるストラテジーにとっても選択肢の一つとなり得る。実際、同社の永久優先証券の想定元本は最近、転換社債を上回っている。
ただし、まとまった満期まではまだ数年ある。最大の転換社債は2028年6月2日にプット期日を迎える30億ドル分で、転換価格672.40ドルは現在の株価約160ドルを約300%上回っている状態だ。
このような債務を優先株式に転換・償還する手法は、エグゼクティブ・チェアマンのマイケル・セイラー氏にとって将来の満期リスク軽減に寄与する新たな選択肢として注目される。
